I Love Import! #14 – I LOVE ZYX ITALO DISCO COLLECTION 24

ZYXの人気シリーズ、第24弾。その仕様がちょっと変わっていたのでご紹介します。
(各画像はクリックで拡大されます。)

外見は、いつもの本シリーズと変わりませんが…。
I LOVE ZYX ITALO DISCO COLLECTION 24

ケースを開けてみますと、このようになっています。
左:CD1 と CD2 を収納する2枚組用トレイ。
右:CD3 を収納するトレイとブックレット。

左の2枚組用トレイを裏返してCD2を表にした場合。

そして、ケースの裏側の方を開けますと、CDの製造技術を使用して作られた、CDのようだけど、CDではない円盤が入ってます。
CHINESE REVENGE / KOTO のカバーが印刷されていますが、ネットを検索してみますと他の作品のカバーの場合もあるようです。なお、印刷方式は、シルク印刷のようで、表面がザラザラしています。シルク印刷は少ない色数向けの印刷方法でコストが安いのが特徴。今回のようなカバーイラストの印刷には向いていないので、あまり綺麗な印刷にはなってないですね。
なぜこんな企画をやってみたのか、よくわかりませんが、やるならオフセット印刷(色数が多い印刷向け)でやってほしかったですねえ。

その円盤を裏返したところ。印刷されているカバーは同じ。

なお、今回もエイベックスからライセンスを取得した曲が2曲入ってました。
CD1 Tr. 02. Leave Me Alove (Extended Version) / FRED VENTURA
CD1 Tr. 06. Why (Extended Version) / STYÓO
ともにTime Records楽曲で、Avex Music Publishing Inc.からライセンスを取得した旨、記載されていました。

また、CD1 の Tr. 08 は、Talking To The Night (Swedish Remix) BRIAN ICE と書かれている誤植が、初回生産分ではあったようのですが、私が入手したものは、初回生産分ではなかったようで、CDに印刷されているトラックリストを除いて、ブックレットとバックカバーの誤植は正しく修正済みでした。
正しくは、Over Again (12" Version) BIRAN ICE。

そして、曲の感想ですが、今回収録されたレアな楽曲の中では、私は以下の楽曲がお気に入りです。(各曲のリンクはDiscogs。)

CD1 Tr. 11. He’s Brando (Vocal) / BRANDO
1985年の作品。チープな音作りがいいですねー。すごくイタロらしい音。
CD2 Tr. 10. Radio Man (Vocal Version) / KARIN KLARK
1986年の作品。明るく、キャッチーなサビがいい感じ。
CD3 Tr. 07. Mistery Woman (Extended Version) / D.D. BAND
1984年の作品。これもチープな音が光る作品。哀愁を帯びていて、どこか重厚感もある曲調がいい。
CD3 Tr. 10 He Is The One / GEORGE G
1986年の作品。アップテンポな曲調が印象的でした。

今回のレアな曲は「曲のクオリティ的な面で、これまでCD化されなかったのかなあ」と感じる曲も正直あったのですが、上記の4曲は良かったですね。

以上、ITALO DISCO COLLECTION 24 の紹介でした。いかがでしたでしょうか。
さて、最後に新譜情報。次の I LOVE ZYX ITALO DISCO COLLECTION 25 ですが、2018年5月25日に発売予定のようです。楽しみですね。
それではー。

I Love Import! #13 – THE ALBUM (EXPANDED & REMASTERED EDITION) / ROFO

2017年11月リリースのROFOのアルバムのリマスター盤をようやく入手できましたので、ご紹介します。
本作はCD2枚組で、CD 1 が THE ALBUM。CD 2 が EXTENDED MIXES。
(ROFOは、1982年にROnny Verrept と FOnny De Wulfによって始まったため、この名前になったそうです。)


(クリックで拡大)

Tracklist (Discogs) | Amazon.co.jp

CD 1 THE ALBUM
Discogsなどでトラックリストをじっくり比べたりすればわかるのですが、このTHE ALBUMは、1988年リリースの既存のアルバムの再発とは少し異なる仕様となっています。
日本で、同じく1988年にリリースされたJohn Sauli名義のアルバムと同じバージョンの音源を、アナログレコードなどから調達し、曲順を変更して再構成したような、そんな感じ。
(私はそれらを持っていませんので、トラックリストを見比べた上での推測なのですが)ROFO名義のアルバムとは曲のバージョンが違いますし(曲の長さが明らかに違う)、John Sauli名義のアルバムとは曲順が違う(バージョンも一部違う?)。というところかな。
わかりにくい説明ですいません。ただ、言えるのは、完全な意味で、既存の2つのアルバム(ROFO / John Sauli)を代替できる仕様ではないということ。あくまで、現時点で入手しやすい第3の選択肢が生まれた、という感じですね。

音質面。基本的には悪くないものの、アナログレコードから調達したと思われる音源があります。
3. Sweet Conversation: 小さめではありますが、パチパチとしたノイズが全体的にあります。
4. You’ve Got To Move It On (Remix): ノイズは目立ってはいませんが、曲が終了する最後のフェードアウト部分で、サーッというノイズが聴こえますから、全体的にこの種のノイズが入っているのだと思われます。
8. Miss Liberty (Remix): 3分45秒、3分55秒付近で、分かりやすいパチパチっという目立つノイズがあります。

CD 2 EXTENDED MIXES
オリジナル12インチバージョンと、リミックス。詳細はトラックリストでご確認ください。音質はアナログ調達はあるでしょうが、悪くなく、パッと聴いたところでは、CD 1 のような目立ったノイズはなかったように思います。確認不足でしたらすいません。

総評:入手困難である既存のアルバムの完全代替とはならない仕様と、アナログ調達音源は残念。ただ、それでも再商品化により入手しやすくなったことと、やっぱりRofoの曲自体の良さで、星5つ(★★★★★)かな。完璧な星5つではなく、四捨五入的な意味合いでの星5つではありますが。

最後に写真で、本作品を紹介して、今回の記事の締めとしたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。


(クリックで拡大)
: バックカバー


(クリックで拡大)
: ブックレットは2つ折りの1枚のペラ紙(4ページブックレット)。英語でRaymond ‘Ray’ Muylle氏(Rofoのメンバー、プロデューサー)の解説付き。
CDレーベル面は、アナログ盤のレーベル面のイメージ。blanco y negro のロゴは、80年代当時のデザイン。


(クリックで拡大)
: 内部カバーにはアナログのジャケットが印刷されています。

I Love Import! #12 – JOE YELLOW ベスト盤比較 | ANALOG LANGUAGE Vs. ZYX MUSIC

JOE YELLOWの2枚組ベスト盤。ポーランドのANALOG LANGUAGE盤と、ドイツのZYX MUSIC盤。両方購入したので、比較してみました。
下記トラックリストの曲番号はコピペ元そのままなだけで特に意味はありません。また、同じ曲でも曲によって、ANALOG LANGUAGE盤とZYX MUSIC盤で、表記が微妙に異なる場合があります。

写真:
左 – ANALOG LANGUAGE (YELLOWGRAPHY)
右 – ZYX MUSIC (GREATEST HITS & REMIXES)

まずは収録曲。
共通して収録されている曲がこれだけあります。主にEXTENDED音源が共通していますね。全15曲。
01. LOVER TO LOVER (For Sale) (AV Version) 8:12
02. TAKE MY HEART (Vocal Version) 5:13
03. RECOLLECTION (Vocal Version) 7:02
04. I’M YOUR LOVER (Vocal) 5:30
05. LOVE AT FIRST (Extended Version) 6:10
06. RUNNER (Run Version) 5:51
07. EASY LOVERS (Mix Edit) 5:42
08. I’M YOUR LOVER Medley LOVE AT FIRST 5:46
09. WILD BOY (Extended Version) 6:05
10. SYNCHRONISATION OF LOVE (Vocal) 5:31
11. LAST CALL (Extended Version) 6:14
12. U.S.A. (Extended Version) 5:18

03. RECOLLECTION (I’m The Centre Of The Earth) 4:36
07. EASY LOVERS (Power Dub Version) 7:02
08. LOVER TO LOVER Medley TAKE MY HEART 4:38

続いて、ANALOG LANGUAGE盤のみの曲です。
96年のリミックス音源と、インストバージョンがANALOG LANGUAGE盤の魅力です。
13. LOVER TO LOVER ’96 (Clubland Vocal Mix) 6:46

01. LOVER (Again) (In Version) 7:08
02. TAKE MY HEART (Instrumental Version) 4:03
04. I’M YOUR LOVER (Instrumental) 6:10
05. LOVE AT FIRST (Instrumental) 6:07
06. RUNNER (Run Dub Version) 6:05
09. WILD BOY (Instrumental Version) 4:13
10. SYNCHRONISATION OF LOVE (Instrumental) 5:13
11. LAST CALL (Instrumental Version) 5:21
12. U.S.A. (Instrumental) 3:04
13. LOVER TO LOVER ’96 (Extended Mix) 5:40

そして、ZYX MUSIC盤のみの曲。
7"/Radio VersionがZYX MUSIC盤の魅力。また、LOVE AT FIRST (Special R.E.M.I.X.)は、ZYX MUSIC盤のみとなっています。ただ、このリミックスは後述しますが音質が悪いです。
01. LOVER TO LOVER (7" Version) 4:19
02. TAKE MY HEART (7" Vocal Version) 3:56
03. I’M YOUR LOVER (7" Vocal Version) 3:51
04. LOVE AT FIRST (7" Vocal Version) 3:29
05. EASY LOVERS (Radio Edit) 3:30
06. RUNNER (Album Version) 4:28
08. WILD BOY (Radio Version) 3:59
09. LOVER (AGAIN) (7" Version) 4:06
10. U.S.A. (Radio Mix) 3:11

03. LOVE AT FIRST (Special R.E.M.I.X.) 7:59

(あくまでも私個人の感想になりますが、)音質面。
違いは、正直、あまり気になりませんでした。ANALOG LANGUAGEは音をマスターテープから取ってマスタリングしていることをFacebookでアピールしていましたが、ZYX MUSIC盤を聴いているとき、ZYXの音質が特別劣っているようには聴こえず…。
(ANALOG LANGUAGEはZYX MUSICからライセンスを借りてこのCDをリリースしていて、マスターテープの調達もZYXの協力があったようなので、これは当たり前の結果、でしょうかね。)
ただ、同じ曲で聴き比べをやってみますと、ANALOG LANGUAGEのほうが、音が明るいと言いますか、音の解像度が良い曲があるのが分かりました。LOVER TO LOVER はイントロの部分から音の違いが分かりますね。
ただ、I’M YOUR LOVER を聴き比べたときは、わずかに違う気もしますが、ほとんど変わらず、といった印象でした。

音質は曲によってはANALOG LANGUAGEが良い。ただ、ほとんど変わらない曲もあり。というところかな…。変わらない曲が多いかも。
あと音質とは少し違いますが、曲の違いとしては、曲の終わりの空白部分が、ANALOG LANGUAGEのほうが大きく取ってあり、同じ曲でも数秒ANALOG LANGUAGEのほうが長くなっている場合があります。

また、ZYX MUSIC盤のみの曲ですが、7"/Radio Versionは特に気にならなかったのですが、LOVE AT FIRST (Special R.E.M.I.X.)。これは音質が悪いです。アナログ盤から音を取ってあり、パチパチ、とアナログ盤特有のノイズが全編に入っています。間奏等、曲が静かになる部分では、このノイズが聴こえやすくなり、結構キツイ。このリミックス自体はなかなか良いと思うんですが、音質面は予め覚悟しておいてください。

アートワーク面。 (写真 – 上: ZYX MUSIC | 下: ANALOG LANGUAGE)
まず表紙。ANALOG LANGUAGEはオリジナルのデザイン。ZYX MUSICはEASY LOVERSのアナログジャケットをベースに改変したデザインになっています。
が、大きく違うのはブックレット。ZYX MUSICは1枚のペラ紙でクレジットが印刷されているだけ。しかし、ANALOG LANGUAGEはここがZYXより明らかに優れているところで、合計8点のアーティスト写真、だいぶ小さいですが、アナログ盤のジャケット一覧、英語ですが詳細なライナーノーツ。など、ZYXよりだいぶ充実しています。クレジット欄もZYXより詳しく書いてあります。

どっちがオススメ?
どちらか1つを買うなら、私は、ANALOG LANGUAGE盤をオススメします。主要な曲のEXTENDEDが聴けるのはどちらも同じですが、ANALOG LANGUAGE盤はインストも聴けます。ZYX MUSIC盤は7"/Radio Versionがその代わりに聴けますが、単にEXTENDEDより短いバージョン、という曲が多く、インストバージョンが聴ける方がより満足度が高いのでは…、と思います。
ブックレットがZYXより豪華な点もANALOG LANGUAGE盤をオススメする理由です。

もちろんZYX MUSIC盤のメリットもあり、それは価格等、入手性の面です。この辺を重視するなら、ZYX MUSIC盤でも十分楽しめると思います。

インストも、7"/Radio Versionもどっちも気になる!
両方買いましょう! 最終的にあなたが満足するかは別です。ただ、両方気になるとき、両方買わないと両方聴けないなら、両方買うしかないのです。私はそうしました。
で、最終的にどう感じたかというと、ANALOG LANGUAGE盤だけでも良かったかも、とちょっと思いました。でも、7"/Radio Versionが気になる気持ちを解消するにはZYX MUSIC盤が必要だったのも確かでした。音質悪かったけど、(Special R.E.M.I.X.)も聴けましたしね。どうするかはあなた次第です…。お買い物は自己責任で。念のため。

最後にリンク。
ANALOG LANGUAGE: Track Listing | Amazon.co.jp
ZYX MUSIC: Track Listing | Amazon.co.jp

第3の選択肢 – アルバム IM YOUR LOVER:
Track Listing (Discogs) | Amazon.co.jp

I Love Import! #11 – TURIN DANCEFLOOR EXPRESS / I-ROBOTS

今回は、イタリアのDJ・プロデューサーであるGianluca Pandullo氏が、I-ROBOTS名義で自身のレーベルOpilec Musicよりリリースした、TURIN DANCEFLOOR EXPRESS をご紹介します。

I-ROBOTSは、IRMA RECORDSから出た写真左のコンピが有名ですが、今作は右の黒いジャケットの方。トラックリストは下記Discogsリンクでご確認ください。
左 (ITALO ELECTRO DISCO UNDERGROUND CLASSICS) : Amazon.co.jp | Discogs
右 (TURIN DANCEFLOOR EXPRESS) : Amazon.co.jp | Discogs

CD2枚組のコンピレーションで、2017年2月リリース。(流通はイギリスの企業。)70年代80年代のディスコ、イタロファンク、そしてイタロディスコなどが収録されています。

CD I は、冒頭のポップコーンのカバー等、テクノなサウンドもありますが、70年代のディスコ、イタロファンク主体。

CD II は、80年代の作品を収録。エレクトリックな黎明期のイタロディスコサウンド!
主にこっち目当てで購入したんですが、いやー、濃い!

VAMOS A LA PLAYA / RIGHEIRA の 1981 ORIGINAL DEMO VERSION。デモではない通常バージョンより、ずっとダークでカルトなサウンド!

LEMONSWEET / BAGARRE! 1982年のイタロ・エレクトロ・ディスコの名曲をアルバムバージョンで。

YOU + I ? / EGO NECO。現在アナログがDiscogsで660ユーロで出品されていて(w、Want200超えのレアイタロディスコ。たぶん初CD化。

DARK SILENCE / ART FINE。I LOVE ZYX ITALO DISCO COLLECTION 15 にA面バージョンで収録されましたが、本作ではB面バージョン。

ほか、CD発売元のYoutubeアカウントで、試聴ファイルが多数アップされていますので、興味のある方はこちらからどうぞ。

たぶん初CD化の曲や、未発表音源など、いろいろ入ってます。
ユーロビートに比較的近い、王道イタロディスコもいいですが、そうではない、ダークで、クールなイタロディスコを聴いてみたい方にオススメです。

I Love Import! #10 – house EXTENDED DJ VERSIONS シリーズ

2016年最後の記事になると思います。2017年も当サイトをよろしくお願いします。

さて…、最近、いまさらではありますが、EDMを聴くようになりました。
EDMってダンスミュージック自体聴かない人から見ると、「ユーロビートやジュリアナテクノ、トランス」と同じ系譜の流行、と捉えられる場合もあると思うんですが、じゃあ、ユーロビートやトランスが好きだった人がEDMも好きか?というと、そうではなく、むしろ苦手な人も多い印象があると思います。ユーロビート好きだからこそEDM苦手。という。エレクトロハウス特有のゴリゴリな音色がちょっと…。ギュイギュイねじれた音がうるさい、みたいな。

少なくとも私はそうだったんですが、EDMの流行し始めて少しずつ聴く機会が増えるにつれて、徐々に慣れたといいますか、良さがだんだん分かってきまして。
で、EDMの流行が始まってから何年も経過したことで、EDMの流行が始まった当初のCDとかは安価に買えたりするようになってきたようなので、そろそろ手を出してみようかな、と。そんなところなんです。EDMはもう終わり、なんて言葉が見え始めた今だからこそ、流行遅れだからこそ、安く楽しめそうかな、という。

で、実際にCD買って聴いてみると、トランスの要素を取り入れたEDMだったり、ジュリアナテクノを彷彿とさせる「フォウ!」という例の声を使ったEDMもあったりして、意外と聴きやすい。
というわけで、EDM、なかなか楽しめております。

前置きが長くなりましたが。
そんな私が買ってみたのが house EXTENDED DJ VERSIONS シリーズです。(Discogs でトラックリストが確認できます

Italo Disco ファンにはおなじみ、ドイツ ZYX MUSIC のシリーズで、2013〜2014年に計3作品リリースされました。house と銘打たれてはいますが、収録されているのは、EDMを構成する中心的なジャンルであるエレクトロハウス、プログレッシブハウスが大半で、まあ、EDMのコンピといっても、大きくは間違っていない、と思います。(EDMに関しては初心者ですので、間違ってたらゴメンナサイ。)

house EXTENDED DJ VERSIONS

VOL. 1 (無印) は、2枚組。VOL. 2, 3 は3枚組で、シリーズ名のとおり、各曲 EXTENDED VERSION で収録されています。収録曲はFERRY CORSTEN, TIËSTO, ARMIN VAN BUUREN, ALEX MEGANE などのトランス時代からのアーティストの曲が入っていて、最初の購入の後押しにもなりました。
また、プログレッシブハウスのヒット曲 DARE YOU / HARDWELL feat. MATTHEW KOMA (Youtube PV) 、ビッグルームハウスというスタイルのブームの先駆けとなったらしい ANIMALS / MARTIN GARRIX (Youtube PV) などビッグヒットが入っている (Vol. 3) 一方で、(discogsで調べてみたら)この曲はZYXのCDにしか入ってないな〜、というマイナーな曲も。あと、ドイツのCDなのでドイツのレーベルの作品が多い印象ですね。

house EXTENDED DJ VERSIONS VOL. 3

パッケージは VOL. 1 は、2枚組なので、2枚組用のジュエルケースですが、3枚組の VOL. 2, 3 は Prevex Box という、特殊ケースが採用されています。写真では分かりにくいかもしれませんが、スピンドルケースに近いケースで、CDが3枚、CD−R、DVD-R のように重ねられた状態で入っています。
たぶん、コスト的に安いのでしょう。ZYX はこのケース使って、5枚組とか、10枚組の廉価商品も出してますね。日本じゃまず採用されないと思います。こういう商品が受け入れられ、商品が廉価で提供される市場というのは少しうらやましい。CDが安く買いやすいってことなので。

なお、最後に販売面。VOL. 1 のみジャケットデザインが変更になった再販盤に移行しています。トラックリストを見る限りでは内容は全く同じみたいです。私がこのシリーズを買い始めたときには既にVOL. 1は再販盤だったんですが、シリーズでデザインに統一感が欲しかったので、なんとか通常盤入手しました。

2CD house extended dj versions
再販盤 (Amazon.co.jp)

少し長くなりましたが、今回の記事は以上です。それでは良いお年を。

I Love Import! #9 – HI-ENERGY DISCO (1988年・香港盤)

現在、年末ということもあり、新譜情報が入ってくる気配もあまりありませんので、今回は今年に私がたまたま入手したレアCDをご紹介致します。ご紹介するのは「HI-ENERGY DISCO」 (1988年・香港盤・PACIFIC MUSIC CO., LTD.・Catalog# 8.11568) です。

SPECIAL VALUE DISCO HI-ENERGY DISCO

SPECIAL VALUE DISCO というシリーズのうちの一作で、ハイエナジーやユーロディスコが収録されています。印刷されたトラックリストを見る限りでは That’s EUROBEAT との被りが多く、買うかどうか迷ったのですが、実際に聴いてみると一部の曲で聴いたことのないバージョンが流れて来て、これは買って正解だったな、と思ったものです。ブックオフで280円でした。
音質も1988年のCDとしては悪くないかな。何度か聴いた限りでは音源をアナログから取ったような特徴的なノイズは記憶にないので、アナログ起し音源ではない、と思います。

以下、収録曲について記載します。バージョン情報は私が調べて追加したものです。実際のCDにはバージョン情報はありません。収録時間情報はCDプレイヤーから。レア度が高めと思われる音源を太字にしました。

1. NO! MR. BOOM BOOM (CLUB MIX) / BODY HEAT (6:13)
That’s EUROBEAT VOL.4 と同じ。

2. LAY ALL YOUR LOVE ON ME / POISON #9 (5:44)
HI-NRG ’80s SPECIAL BEST のバージョン (5:11) とは異なる、たぶんオリジナル12インチバージョン。BPMがやや低く、イントロはサビのボーカルから始まらず、シンセパートから始まります。

3. PISTOL IN MY POCKET / LANA PELLAY (6:51)
EXTENDED でも、DIRTY HARRY MIX でもない、US 12インチ収録の ROB MIRO REMIX, A RAZORMAID REMIX でもないと思われる謎のバージョン。どことなく中華テイストなシンセ・リフが特徴。EXTENDED 等より曲の勢い、雰囲気は大人しいです。

4. LOVE AND DEVOTION / MICHAEL BOW (5:59)
I LOVE DISCO DIAMONDS COLLECTION Vol. 21 と同じ。オリジナル12インチバージョン。
5. OXYGEN / THE BLUE AUGUST PROJECT (6:54)
That’s EUROBEAT VOL.4 と同じ。

6. DANCE YOUR LOVE AWAY (DISORDER MIX) / MICHAEL PRINCE (7:10)
That’s EUROBEAT VOL.1 などに収録の DISCO (VOCAL) MIX ではなく、DISORDER MIX。

7. LASERLIGHT / LATIN LOVER (5:26)
非ノンストップのCD収録は数少ないオリジナル12インチバージョン。ちゃんとキンコンカンコーン!から始まります。(’87 REMIX ではありません。) 2012年ドイツ盤 80’s Revolution EURO DISCO VOLUME 1 でリマスターCD化されましたが、1988年にこのバージョンをフル収録したCDがあったのだなあ、と少しだけ感動。

8. TONIGHT (WE’VE GOT THE NIGHT) (CLUB MIX) / BODY HEAT (7:21)
That’s EUROBEAT VOL.5 と同じ。
9. GET READY / CAROL HITCHCOCK (8:16)
That’s EUROBEAT VOL.4 と同じ。

ちなみにこのCD、香港盤ですが、製造は日本です。 (Made in Japan) 特に記載されていませんが、調べた限りでは日本コロムビアでプレスされたようです。

8.11568 Made in Japan

表カバーの裏面は白紙。That’s EUROBEAT のような折り込み封入の冊子は入っていませんでしたが、そもそも最初からあったかどうかが不明。ただまあ、香港盤なので、仮にあったとしてもクレジット表記や歌詞が確認できた程度でしょうか。英語か中国語でライナーノーツが書いてあっても、苦労して翻訳して読みたいとまでは思わないので、レアCDが入手できただけでも十分です。もちろん最初からないのなら、それはそれで構いませんしね。

HI-ENERGY DISCO VARIOUS ARTISTS

I Love Import! #8 – VENTI COMPILATION 4

VENTI COMPILATION 4 (Track Listing) 届いたー!

VENTI COMPILATION 4
CD 1 VENTI COMPILATION

聴いた感想は、ズバリ「当たり盤」! いや、素晴らしい出来でした。ZYXのコンピに収録済の曲等もあったので、目当ての曲が良ければそれで良いかな、程度に思っていたんですが、それ以外にもいい曲が多くて…。

ZYX の Italo Disco NEW GENERATION シリーズがそうですが、最近の新作イタロの傾向として、やたら哀愁曲が多い、というのがあります。私は「哀愁好き」を自覚しているのですが、そんな私でも「最近ちょっと哀愁多すぎじゃないか?」と感じるくらい哀愁曲の多さが目立っています。イタロというよりユーロディスコ的な哀愁が目立つといいますか…。80年代のイタロはこんな哀愁ばかりではなかったので、「もっといろいろな雰囲気の曲が聴きたい」と感じていました。今回の VENTI COMPILATION 4 は、そんな哀愁以外への欲求を満足させてくれる出来で、私としては実に満足のいくものでした。

特に CD 2 がいい曲そろってますね。 イタロディスコというよりは、ハイエナジー。イタロディスコといっても、黎明期(1980〜1983年頃)の曲ぽい。そんなハードな雰囲気の曲が盛りだくさん。以下、いくつかご紹介致します。(太字が特にお気に入り。過去の記事で紹介済みの曲は除きました。)

CD 2 Tr.1: DIE ON THE DANCEFLOOR / TYSON

DO YOU WANNA FUNK / SYLVESTER WITH PATRICK COWLEY を彷彿とさせるハイエナジー・チューン。曲自体は2010年にリリース済みだったみたいです。気づかなかった(^^;
この曲が収録された彼のアルバムはAmazon.co.jpマケプレで注文できるようです。

CD 2 Tr.2: FLASH IN THE NIGHT (Savino Remix) / ELEONORA ESPAGO

1994年リリースのカバー曲を新たにリミックス。(原曲は1981年。スウェーデンのシンセポップグループ SECRET SERVICE。) イタロディスコ調のデケデケと鳴るシンセがたまらない。

CD 2 Tr.4: OVER THE RAINBOW / SOME BIZARRE

2015年リリース。黎明期のイタロの音の再現が良く出来ていると思います。音がかっこいい!淡々と歌うボーカルも逆に良いですね。

CD 2 Tr.5: ATTENTION / DIGITAL EMOTION
(公式ビデオが見つかりませんでした。)
GET UP のヒットで知られる DIGITAL EMOTION。これも黎明期のイタロディスコのような、スペーシーな楽曲。中の人が共通してる1983年の REPLAY / X RAY CONNECTION が好きな人ならきっと気に入ります。

CD 2 Tr.7: OPTICAL ILLUSIONS / VIDEOGIRL

2016年リリース。流れるようなメロディの哀愁イタロ。味わい深い1曲。

CD 2 Tr.8: BREAKOUT MEMORIES / EDDY MI AMI

2016年リリース。インストのイタロディスコ。というとSpacesnth? と思いがちですが、これはインスト・イタロって紹介した方がしっくりくる曲。

CD 1 Tr.4: SUMMER LOVE / ROFO

2015年リリース。これはボーカル入りのSpacesynth、といった雰囲気。 Produced by Michiel van der Kuy !!

I Love Import! #7 – NEW ITALO DISCO MUSIC 1

今回は、ドイツ POKORNY MUSIC SOLUTIONS からリリースされた New Generation Italo Disco の新シリーズ第1弾、 NEW ITALO DISCO MUSIC 1 をご紹介します。
ZYX のシリーズはお持ちの方もそこそこいらっしゃると思うんですが、こちらはまだ、日本で入手した人は少なそうなので、選んでみました。

NEW ITALO DISCO MUSIC 1
(Amazon.co.jp で購入)
| Track Listing

実際に聴いてみた感想としては、まあまあ良く出来た、New Generation Italo Disco のコンピだな、というところですかね。初CD化の曲もありますし、選ばれている曲のクオリティも良い曲が多いです。ZYX Italo Disco NEW GENERATION シリーズがお好きな方は問題なく楽しめると思います。全体的に哀愁基調なので哀愁が苦手な方には厳しいかもしれませんが…。

ジャンル的にはイタロディスコというよりはユーロディスコといったほうがしっくりくる曲が多い印象。実際、ユーロディスコのリミックスも入ってますね。BAD BOYS BLUE, FANCYなど。ただまあ、CDのタイトルはビジネス的な観点から見るとイタロディスコのほうがいいのでしょう。 (Tr.10のみSpacesynth)

選曲。これは良い面も悪い面も両方ありますね。
良い面としては、これまで配信やCD-Rのみだった楽曲が初CD化されている。マキシシングル収録でコンピ収録でなかった等、手が出にくい販売形式だった曲も入っている。
悪い面としては、競合コンピ ZYX Italo Disco NEW GENERATION シリーズに収録済の曲が3曲入っている。(Tr.4, 7, 8) 正直これは痛い。バージョンも同じ。このコンピ買う人はZYXのシリーズを購入済みの人も多いと思いますので、これは避けてほしかったところ。

パッケージ。

NEW ITALO DISCO MUSIC 1 NEW ITALO DISCO MUSIC 1
写真は公式Facebookより。

↑の写真のように、紙ジャケットになっています。(Ecopackという名称のパッケージ)
このパッケージの好みは人それぞれかと思いますが(私は好きでも嫌いでもないかな。ただ、パッケージにダメージが出来たとき交換不可なのは痛いか。)、
一つ難点がありました。CDが傷つきやすいんですよ、このパッケージ(^^; CDを出し入れするときに、CDの記録面がパッケージと擦れちゃって、擦り傷が出来ちゃうのです。
気づいたときには、結構キズが出来ちゃってまして、しまったなあ…、と。私は自宅ではCDから直接聴く派なんですが、今回はすぐに音をPCに取り込みました。CD出し入れの回数を出来るだけ減らす対策です。 …次回はパッケージ変更してほしいなあ、と思いましたねえ。Digipakとか。

以上、NEW ITALO DISCO MUSIC 1 の紹介でした。皆さんもイタロディスコ、楽しんでみてくださいね。それでは。

I Love Import! #6 – remixes / ITALOCONNECTION

不定期で、管理人が気が向いたときにやっている I Love Import! のコーナー、第6回。今回は米 Space Sound Records から、2016年2月頃に発売された「remixes / ITALOCONNECTION」(Track Listing, discogs.com) です。本来はデータベースに追加する形で新譜情報として紹介するべきなんですが、 Space Sound Records のデータベースの枠をまだ作ってなくて、この作品だけ追加するのはシステム的に面倒なので、今回は I Love Import! のコーナーでご紹介致します。

FRED VENTURA PAOLO GOZZETTI ITALOCONNECTION remixes

では、本題に移りましょう。
ITALOCONNECTION は、SEB にもアーティスト、作家として参加している FRED VENTURA とイタリア人プロデューサー・アーティストの PAOLO GOZZETTI によるイタロディスコ・ユニット。今回ご紹介の remixes はタイトル通り、彼らのリミックス作品を集めたアルバムになります。

FRED VENTURA のイタロヒットのリミックスや、イタロディスコの名曲のカバー等、いろいろ注目すべき作品が集まってますが、個人的にイチオシなのが Cold Stars (Italoconnection remix) / Out Of Limbo !! 壮大な雰囲気のメロディが魅力のかなりハイクオリティなイタロディスコに仕上がってます。
この曲初めて聴いたときは、おもわずビビッときちゃいまして、「このCD買って正解だった!」と思ったものです。この曲の良さを知れただけでも個人的には当たり盤でした。
この曲はデジタル配信もされてまして、ググれば試聴できると思うので、気になる方は検索を。
CDではまだこのCDでしか聴けませんよー。ZYX ITALO DISCO NEW GENERATION では聴けません。将来的には分かりませんけど。

その他の注目曲としては、On And On (Fears Keep On) / Decadance Vs. Italoconnection。黎明期のイタロカルトヒット「Robot Is Systematic / ‘Lectric Workers」(超名曲!) を生み出した鬼才コンビ Gigi Farina & Franco Rago。彼らプロデュースによる名曲「On And On (Fears Keep On) / Decadance」を ITALOCONNECTION がカバー!

Mrs Moon (Italoconnection re-edit) / Kermesse。1983年に発表されたイタロディスコの名曲をリエディット!オリジナルは I LOVE DISCO DIAMONDS COLLECTION Vol. 26 (Track Listing, discogs.com) に収録。

イタロ好きなら、きっと損はしないオススメCDです。購入は Space Sound Records の公式ショップ。(要Paypal

I Love Import! #5 – FROM RUSSIA WITH Italo Disco シリーズ

今回ご紹介するのは FROM RUSSIA WITH Italo Disco シリーズです。
ロシアの New Generation Italo Disco レーベル SP RECORDS の看板シリーズで、現在、VOL. VIII (8) までリリースされています。
このシリーズが出るまで New Generation Italo Disco 作品のCDは一つのレコード会社の作品を集めたコンピCD、アーティストアルバムだけでした。しかし、このシリーズは世界で初めて複数のレコード会社の New Generation Italo Disco 作品を一つにまとめてリリースしたのです。
ZYXの NEW GERERATION シリーズの先駆けとなったシリーズと言えるでしょう。

ちなみに、FROM RUSSIA とありますが、収録曲はフィンランドのFlashback RecordsやオランダのBeach Club Recordsなどヨーロッパ各国から集められており、ロシアのイタロディスコだけを集めたシリーズと言うわけではありません。SIBERIAN HEATなどロシアのアーティストもいますけどね。

このシリーズのクオリティは高く、私もお気に入りです。特に VOL. I – III (1 – 3) はヤバいクオリティですね。(その後は、IV, V で地味な曲が増えて、VI, VII で調子を戻しつつある感じ。)
捨て曲がほとんどなく、SEBで厳し目にレビューしてる私でもすぐに★★★★★星5つ! オススメです。

文字だけ読んでも実感がないと思いますので、試聴用の公式ビデオを埋め込んでおきましょう。
VOL. I, II, III です。お楽しみください。

購入は、日本国内だと (ちょっと高価なんですが…) Amazon.co.jp
英語でのコミュニケーション、Paypal での支払いに問題がない方は SP RECORDS 公式ストア。また、米 SPACE SOUND RECORDS のショップでも一部取り扱いがあります。(ここが値段安めです。)

正直、ZYXのCDと比べると入手しづらくお値段も張ります。(というか、まあ、ZYXのCDは会社の規模を生かしているので安いのですが…) ZYXのシリーズを買った事がない初心者の方などはZYXのシリーズを集めてみて、それでも物足りない場合に手を出してみるのがいいかもしれません。